嚥下障害を克服して5日目、栄養補助の点滴もなくなる
(※2015年1月の振り返り記録です。)
18日間の絶食の日々から解放されたものの、いきなり今までのように食事ができるほどに回復できたわけではなく。
最初は嚥下障害の回復レベルを確認しながらのリハビリ食。
初日のご飯は「糊(のり)」のようにドロドロ。でも、日に日にお米の粒が確認できるお粥へ昇格。
一食あたりの量も徐々に増やしてもらえました。
おかずも同様。
最初は、何のおかずなんだか、メニューがまったくわからないくらい。
固形感のないドロドロの状態までミキサーにかけられて、まるで高濃度スープみたいだった。
それが、ちょっとずつ柔らかく煮込まれた小さな野菜が混ざるように。
でも、流動食のような食事だけでは十分なエネルギーが摂取できなくて、足りない分は点滴で補充。
それでも嚥下障害を脱し、食事を出してもらえてから5日目を過ぎる頃、口からの摂取だけで大丈夫になり、
晴れて点滴から卒業----!
ようやく3週間以上も身体につながれていた全ての管が外され、オットはホントの意味で自由の身に!!
長かった…。
ずっと身体に針が刺され、点滴が繋がれている状態で、無意識に寝返りを打つことすら出来なかった。
少し前に許可されたシャワーの時も。
点滴針の処置をしてもらい、大きな絆創膏のようなもので針の根元の防水処理をして、ようやく入ることが出来る。
でも、足の付け根に障害物があるからシャワーに入っても、どうしても洗えない部分が。
100%サッパリーーー!
とはならなかった…。
それが、身体から全部スッキリなくなるのだから、どれほどの解放感か!
久しぶりに点滴管が外されたオットの姿は、わたしですら視覚的に解放感でいっぱい。
だけど、本人の実感はそんなもんじゃなかっただろうな。
点滴の針が常に刺さっていることで、いくらかの痛みや、拘束感がずっとあったに違いない。
水が飲めるようになって
ご飯を口から食べられるようになって
自由にベッドから起き上がれるようになって
ひとりでトイレに行けるようになって
ワレンベルグ症候群になる前は、なんでもない当たり前だったことが、ひとつひとつ出来るようになるだけで、
毎日をこんなにもありがたく思えた。
歩行障害も、めまいも、感覚障害も、まだまだ残っているものは沢山あるけど。
同病の先輩方の言葉を借りれば
「脳の病気なんだから、脳のトレーニングが効果的」
今はできないことも、できていた時の姿をイメトレすれば、脳がなんとかしようと頑張るものだと。
実際に病気を経験し、その後遺症と付き合ってきた先輩方の実感からくる言葉は、まさに真実。そして重くて、あったかい。
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