ワレンベルグ症候群、リハビリテーション総合実施計画書(2回目)

(※2015年の振り返りです)

お正月休み、休診明けの5日は、

医師による回診、ST(言語聴覚士)さんの嚥下機能チェック
PT(理学療法士)さんの運動機能のチェック

と、次から次へと忙しかった。

奇跡の嚥下機能の回復で、この日、念願の「口から物を食べる」「水分が喉を通る」ことがかなえられ。

まるでオットが生き返ったような気がして。
急に目の前の景色に「色」が戻ったのをよく覚えている。

 

いろんな意味で「新年が明けた」と嬉しかった。

 

けれど、ひとたび飲み込み機能が回復し、制限があっても、また食べられるのだと安心したら…。
急に他の後遺症の重さに目が向いて、あらためて不安に。

オットが患った「ワレンベルグ症候群」には

・めまい
・眼振
・嚥下障害
・味覚障害
・温痛覚障害

の障害があるのが一般的。

オットにも味覚障害以外の後遺症があり、やっと回復できたのは嚥下障害だけ。それ以外の障害は、残ったまま。

もちろんPTさんからの「年末年始自主トレメニュー」にも真面目に取り組み、体幹を鍛える運動はやった。

けれど、ひとりで歩けるレベルには至らず。

そうなると、満員の通勤電車に乗ることはもちろん、人を避けながら駅まで歩くことすら、今のオットには無理。

まだまだそんな状態だった。

 

そのことは、休診明けのオットの身体機能のチェックを終えたPTさんから届けられた「リハビリテーション総合実施計画書(2回目)」でも明らか。

オットの後遺症レベルの厳しさを再認識するしかなく。

10日ほど前の1回目の計画書と比較しても、改善レベルは「わずか」だったし、なぜか新たな障害まで確認されていたし。

 

改めて、急にいくつもの困難を背負うことになってしまったオットを思って、溜息が出た。

 

それでも、1回目よりも改善していたのは

・平地歩行:歩行器利用→点滴棒利用、見守りレベル
・階段:未実施(危なくて不可)→手すり利用、見守りレベル
・食事:禁飲食→水分にトロミ要、一部介助
・温痛覚障害:0/10(下肢前面のみ1/10)→0/10(まだらに2~4/10)

わずかながらでも日常に戻れる「兆し」が感じられ、いくらかホッ。

新たな障害「左下部体幹周囲支持性低下」が追加されて、どよーーーん。

 

「左下部体幹周囲支持性低下」とは、オットの言葉を借りると

「左股関節あたりに力が入らない」ゆえに歩こうとすると「左側に体が傾く」

ことらしい。

つまり、点滴棒を持って歩いたり、手すりのある廊下では支えがあって倒れないけど、なにも持たずに普通の道路は歩けない、という状態。

これは結構大変。

今回の結果は、前回のチェックから10日しか経っておらず、悲観することはないと思いつつも。

いずれの障害レベルからも社会復帰までには相当の時間がかかる覚悟が必要だと分かり。

オットの会社にもそのように報告の電話をした。
年末に退院の予定で、年明けには出社するつもりだったのが、「未定です」とお伝えするしかなかった。

けれど現状を受け止め、オットは翌日から体幹を鍛えながらの歩行訓練と、嚥下障害と発声を完全に取り戻すリハビリに励む。

ゼリー状のものなら、なにを食べても良いとのSTさんの許可で、リハビリトレーニング後のデザートを楽しみに。

やっぱり、美味しく食べられることは、何よりの生きるエネルギーになる!

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