しゃっくりがずっと止まらない、それが脳梗塞のサインとは…。
手術から6日目。
激しい頭痛のコントロールが出来て、久しぶりに穏やかな午前中を過ごせてよかったなーと思っていたら、悪夢の午後が待っていた。
しゃっくりが、止まらない!
最初はしゃっくりが出ても長引かずに一過性で止まっていたのが、夕方になるとしゃっくりが延々と続き…。
ノンストップ、2時間!!
その間、なんとか止めようとオットとわたしで試みるも、まったく止まる気配なし。
気管の開閉機能に障害が出ていたオット。水はおろか空気を飲み込んでしゃっくりを止めるような定番の手法はNG。
出来たことと言えば、息を止めたり、鼻をつまんだり、なぜか天井の蛍光灯を見たり。
蛍光灯はクシャミを出したい時の方法だっけ。
いずれも効果、ゼロ。
あまりにも続く「しゃっくり」にオットもヘトヘトに。
このまま更によからぬことが起こるのではと不安になった私は担当の看護士さんを呼んだ。
様子を見た看護士さんが慌てて当直の医師を呼び出してくださる。診てもらうと
「薬、出しましょう」
オットは嚥下障害があり経口の薬は無理だと看護士さん。
点滴に入れられるのあったかなー、と去っていく医師。
オットとガッカリしていると、別の若い男性医師が「この方法でダメなら薬にしましょう」と、大きな綿棒のようなものを持ってやってきた。
医師が綿棒の先を濡らしてオットの喉の奥をチョンチョンと刺激すると…
あれ???
止まった?
しばしオットを見守る沈黙のあと
「マジで?マジで??」
の笑いと喜びの涙。ヨカッタ、ヨカッタ。
半日近く「しゃっくり」と格闘し、疲れ果てたオット。
ようやく止まったのを確認して、こんな風に嚥下機能も突然治ってくれたらいいのにと願いながら、面会時間をとっくに過ぎた病院を後にした。
翌朝、一時は止まった「しゃっくり」が夜中に発作的に始まって、薬で鎮めてもらって眠れたとオットから報告。
この時はまだ誰もオットが脳梗塞を発症していたとは気づかず、なぜ「しゃっくり」が出続けたのかが分からなかった。
「しゃっくり」は、合併症で脳梗塞が起こっていたサインの一つだったのだ。
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