縦すべり出し窓で「卓越風」をとりこむ心地よい家
いまどきといえば、いまどきなのかもしれないけど。
わが家の窓は、ほぼ「縦すべり出し窓」。
引違いになるガラス窓(ドア)は、リビングからウッドデッキに出る大窓と2階ベランダくらい。
でも「縦すべり出し窓」を初めて設計図面で見た時は、窓の大きさを「小さく」感じ、これまでなじんできた引違い窓とは異なる仕組みに「風、入ります?」と、ややネガティブ反応。
縦すべり出し窓って、こんな感じ。
(出典:LIXIL)
でも、聞けば、窓の配置や大きさ、開閉の向きなどは、家の建つ地域の「風」に合わせ(設計士さん的に言うと「計算して」)設計しているとのこと。
かぜ??
実は、風の向きには地域ごとに特長があり、気象庁のデータとこれまでの設計士さんの経験で「このあたりはこんな風が吹く」傾向が分かるらしい。
この風のことを「卓越風(たくえつふう)」と言って、
『光や風などの自然エネルギーを有効活用した、心地よいパッシブな建築の提案』
をコンセプトに掲げる設計にはゼッタイ欠かせない、大事なもの。
試しに気象庁のHPで、福井市の風について検索してみると…
(出典:気象庁)
へぇ~、福井市は3月と6月の「北北西」を除くと、1年を通して「南」向きの風が多いんだ。
うちの敷地と建物の関係は、東南角の敷地に対して、リビングとウッドデッキが南側に配置される東西に長い家だから…。
南面に多く設けられた「縦すべり出し窓」から、うまく風が流れる!…ハズ。
設計士さんのHPに紹介された、あるお宅の試みによれば、
『敷地が決まった段階で、近隣の建物をモデリングし、その地域の卓越風を調べ、敷地内にどのような風が流れるかシュミレーションをおこなう。』
『今回の敷地では、起居時には[南→北]・[北→南]に風が流れ、就寝時には[南→北]に風が流れるため、それらにあわせて窓を配置していった。』
スゴイじゃないですか!
心地よいお家のためには、ゼッタイ欲しい視点!
この考え方、好きですーーー。
ということは、私が気象庁のHPで検索しただけでは分からなかったけど、時間帯による風向きの変化なんかも調べて設計しているってこと?
うちの設計もそうだよねー!
と、ワクワクしながら実際に取り付けられた「縦すべり出し窓」をクルクルと開けてみると…。
スーーーーーーーーーーッ!!
45度程度しか開けていない窓から、想像以上の風が入ってくる!
窓を開けた途端、風が入るというより風が建物内に「吸い込まれる」ような。
南に面した外壁にあたる風を、すべり出した窓ガラスがキャッチして、そのまま室内に流れ込ませている感じ。
こんな感じなんだーー!
「風」を実感して、より興味がわきLIXLのHPを見てみる。
(出典:LIXIL)
(出典:LIXIL)
まさにそう!
いい仕事してるなー、縦すべり出し窓。
でも、まだ建築工事途中のスケルトン状態の家だから、より風が流れたのかも。
これからの夏の暑い日にどれくらい心地よいのか、完成した家で早く体感してみたい!
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